なんとかなるさ
みなさんこんにちは。
残暑続きでしたがここ数日ようやく秋っぽくなってきましたね。ついこの間まで青々と葉を茂らせていた我が家のアオダモはすっかり冬支度を済ませています。
先日、赤城自然園というところに行ってきました。
赤城の峰の60ヘクタールという広大な敷地には様々な木々や小川などの自然があふれ（当たり前か）、自宅の周辺より少し涼しいようです。昆虫や赤城自然園の森林は森の癒し効果が科学的に実証された「森林セラピー基地」にも認定されているそうです。
「家でポケモン見たい」と言っていた子供たちも一歩入れば目の前に広がる大自然に大はしゃぎ。
散策の後ボール遊びをして、ちょっと変わったベンチに座り360℃を自然に囲まれ目を瞑っていると、木々の葉が風にそよぐ音とざわめきが自然の一部になれた気がして、意識が何処かへ行ってしまうような心地よい感覚になりました。
いやいや言いながらも、来てみたら体いっぱいで楽しめる子供たちの無邪気さにも癒された1日でした。
ヨットの帆
群馬の工務店が勝手に集まり議論する利根ヨットスクール（TYS)という会に所属しています。無類の海好きがいたり、ヨットをこよなく愛する者たちの集まりという事ではなく、住宅業界と言う海を航海する者たちの集まりです。先日は前橋で会が催され参加してきました。
先輩工務店さんの話を聞ける数少ないありがたい場であると共に自分たちのアイデンティティの確認ができる場所でもあります。
この会には20代30代と私よりも年下の方達もいますので、私にとっては“あの頃の自分”と彼らを重ね合わせたり、彼らが今悩んでいる事が私にとっては過去通って来た道であったりする為、初心に帰れる場所でもあります。
何とかなるさ
私は30を超えてからこの業界に入りました。社会人1年目から建築業界一筋の方々と比べると約10年程度経験の差があるわけです。10年の差を埋める為には経験と知識を得る事しかない。経験は仕事から得るしかないとして、知識はセミナーや勉強会、書籍などからも得る事が出来ます。特に断熱や耐震、パッシブデザインに出会ってからは、知識を増やして10年の差を少しでも縮めようと努力をしました。新しい知識を得る度に喜びと共に、「10年前にこの知識を得ていたら…」と焦燥感も同時に感じたりもしました。
知る事が増える度に知らなければならない事が増え、一つ覚える度に自分の未熟さが浮き彫りになり、知れば知るほど周りの見える景色が鮮明になり、ああでもないこうでもないと彷徨っているうちに「住宅業界」と言うとてつもない荒波の中の世界に立っていました。知れば知るほど、お客様の命に関わる仕事としての責任やお客様の幸せな暮らしを実現する重圧が鮮明になり自分の周りを囲んでいる事に気づきます。
「踏み出せばなんとかなるさ」と30歳のド素人が踏み出した一歩でしたが、気が付けば周りは荒波でそんな中で恩師や仲間と出会い、最初に比べると周りの景色も少し鮮やかに見えるようなって来ました。しかしながら、知識を得て経験を積んだことで身がすくみ、目の前の壁から逃げてしまおうかと考える事も増えてきたように感じます。
TYSでは毎回そんな自分を奮い立たせてくれ、改めて今の環境を楽しみ乗り越えていく気にさせてくれる貴重な時間を過ごしています。常に学び、挑戦し続ける事の大切さと大変さ。若者たちと話していると、ど素人だった時の「なんとかなるさ」という謎の自信みたいなモノってすごく貴重なものだったのだと今になって思います。壁を目の前にしたとき「なんとかなるさ」と踏み出す事ができるのもまた経験なのかもしれません。
荒波の中でヨットに帆を張って風を待つ楽しさをいつも教えて頂き、TYSの皆様には感謝です。
私たちは学んだことをお客様の幸せな暮らしに還元していく義務があります。さあ今週も学びの多い1週間になりそうです。
今週もブログを読んで頂きありがとうございます。
「とりあえずやってみる」っていう気持ちをいつまでも持ち続けたいものですね。
深澤
periwinkle -Simple Sustainable Serenity-
ペリウィンクルは群馬県前橋市で、高気密・高断熱住宅の新築・リフォーム・リノベーションの設計、施工を行っています。
耐震等級3(許容応力度計算)・UA値0.34・C値0.3・自然素材・工務店
