パネルはどこへ?

みなさんこんにちは。periwinkleの深澤です。
春めいた陽気にのって花粉が暴れはじめましたね。私は軽度のスギ花粉症なのですが、職人さんの中には重度の方が何人かいて、
「あの薬が良い」「あの飴が結構効くよ」「結局病院でもらった薬が一番」
こんな会話が現場では毎年繰り広げられています。きっと今年も(笑)。
我が家では先月、息子もスギ花粉のアレルギーが判明しました。彼にとっても辛い季節のスタートになりそうです。
杉と言えば世間的には『花粉症』というイメージで、『花粉が辛いからどんどん切って欲しい』なんて意見もたまに聞いたりします。
ですが天然の杉の木自体には防風林としての役割であったり、農場などの近くでは減臭効果を発揮したり(最近知りました!)と様々な役目を持っています。そして切られた後も、私たち建築従事者にとっては、絶対必要な材木として価値を持った存在となります。不要になった木はアウトドア等で使われたり、チップにされ燃料になったり外構に使用されたりと様々なところで使われています。
杉だけでなく他の木も同様に、人間にとって不都合という一面だけを見て伐採するという考えではなく、必要な役割を認識して上手に付き合っていきたいですね。最近は花粉が飛ばない杉というのもあるみたいですしね(これも最近知りました!)。
パネルの行き先
温暖化、エネルギー問題を考えるうえで自然エネルギーの利用は非常に有効な手段の一つです。特に太陽光発電は一般的に浸透していますし、最も身近な自然エネルギーと言えます。自然を無意味に破壊して設置するメガソーラーはどうかと思いますが、住宅や駐車場の屋根などに設置するのはもはや当たり前の光景になっていますよ。我が家にも屋根に載ってます(下からだと全然見えませんね)。

とは言え、経年劣化で効率が悪くなったり、災害等で破損した使用済み太陽光パネルはどうなるのか?という心配は常に付きまといます。私の場合は太陽光所有者であると同時に、お客様のお宅に設置する立場ですから、提供する方の責任として知っておく必要があります。
不要になったパネルの行先としての選択肢は
①埋め立てによる処分
②リユース
③リサイクル
の3つ。
日本全体の現状では、①の埋立てによる処分がほとんどです。しかし、2040年頃をピークとするパネルの大量排出が予測されており、今後そのすべてを埋立て処分する事は最終処分場の残存面積的に不可能だと言われています。②のリユースも太陽光システムに関する深い知識と年式やメーカーそれぞれの特徴等を熟知した専門家が必要ですし、部分的に修理が必要でもメーカーが部品を既に作っていないとか、その後の保証等の問題もあります。そこで注目されているのが③太陽光パネルのリサイクルです。
リサイクルファクトリー
3月5日に吉岡町にある㈱電源群馬PVリサイクルファクトリー様の太陽光パネルリサイクル工場を群馬県環境アドバイザーの一員として(←私、環境アドバイザーなんです)見学させて頂きました。コチラは2025年の6月にできたばかりの新しい施設です。

こちらでは解体業者等から持ち込まれたパネルを最新の特殊な機械により、まず発電モジュール、アルミフレーム、パネルに分別していきます。
さらにパネルは表面のカバーガラスを粒状の金属を噴射する事でバックシートと剥離させ、さらにさらにバックシートからは銀を抽出した上で、残ったものが溶解され埋立て処分となります。
モジュール・アルミ・ガラス・銀と、改修された太陽光パネルのほぼ全てが再利用可能となるわけです。

加えて、単純に産廃として埋立て処分する費用と同施設に持ち込みリサイクルする費用とでは、依頼主(太陽光パネル所有者)側の負担はほとんど変わらないとの事。
リサイクルが当たり前に
前述のとおり環境貢献、コスト面を鑑みてもパネルのリサイクルは今後最も現実的な選択となりそうですよね。リサイクル用途は防犯砂利の原料などで、まだ限定的ではあるとの事ですが今後の更なる展開を期待したいですし、もっとこういったリサイクル施設を有効に利用して、来たるべき大量排出時代に備えたいものです。

太陽光所有者がリサイクルを当たり前に選択できる世の中にしていく事が私たちの責任であり、それが地球環境への大きな貢献となっていきます。役目を終えたパネルがリサイクルにより、また新たな役目を持って生まれかわる事がより明確になれば、今よりさらに安心してクリーンエネルギーを利用できますよね。未来への期待と希望を感じた1日でした。
PVリサイクルファクトリーの皆さま、貴重なお時間をありがとうございました。
今週もブログを読んで頂きありがとうございます。
パネルから剥離されたガラスのリサイクルにグラスウールの原料なんていいと思うんですけどね。
深澤
periwinkle
-Simple Sustainable Serenity-
シンプルでゆったりと続いていく穏やかな暮らし
ペリウィンクルは群馬県前橋市で、高気密・高断熱住宅の新築・リフォーム・リノベーションの設計、施工を行っています。
耐震等級3(許容応力度計算)・UA値0.34・C値0.3・自然素材・工務店
前橋市・伊勢崎市・高崎市・みどり市・桐生市・玉村町
このブログを書いた人

深澤 健(ふかさわ けん)
1982年生まれ
家族………妻、息子、娘、ドジョウとメダカとテトラ、カブトムシとクワガタ(夏のみ)
好きなモノ…コーヒー、美術館、ラジオ、ウィスキー、スポーツ鑑賞
動物占い……ペガサス
仕事…………住宅設計、現場監理
資格…………2級建築士・環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・木構造マイスター準1級・群馬県環境アドバイザー
