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2024年11月12日

みなさんこんにちは。

先日、20代の頃買った天体望遠鏡を実家の物置から引っ張り出してきました。近所の子供たちに声を掛け天体観測をしようと計画しているのですが、寒空の下、息子と予行練習をしました。お昼寝中だった娘はおあずけです。

パーツが紛失していたり、使い方を微妙に忘れていたりとさんざんでしたが、本番はスムーズに出来そうです。肝心の本番日程がまだ決まっていないのですが、風邪が流行っているようなので、できるだけ暖かい日に予定したいものです。

TYS研修旅行

数か月に1度のペースで群馬県内の建築従事者同士の学びの会を開いているTYS。このブログでも度々登場している私が仲良くさせて頂いている工務店仲間の皆さんと初めての研修旅行へ行ってまいりました。

福島県へグラスウール工場にてグラスウールについての知識を深め、歴史的人物や建築物に触れることで多くの『思い』を感じる事が出来た研修旅行となりました。

最初に訪れたパラマウント硝子工業様の工場。パラマウント社製のグラスウール断熱材はperiwinkleの基本仕様に採用させて頂いているあのピンク色の断熱材です。

驚くのは原材料の約９５％を占めるのがガラス瓶や窓ガラスの欠片（残りは接着剤等）、つまり通常はゴミになるガラスの廃材です。他社の製品は凡そ８０～８５％と発表していますので、「ガラスの再利用」と言う部分に相当な力を入れている事が分ります。
高温で溶かしたガラスを綿状にし、成型・圧縮などの工程を経て品質の高い断熱材として生まれ変わっていきます。

ガラス片のリサイクルは地球環境のために。今を生きる私たちが子供たちの未来のために、今出来る事を一途に続ける。そんな思いのこもった素晴らしい断熱材だという事に改めて気づかせていただきました。

旅と仕事の共通点

移動中の車内は常に建築談義とディスカッション。

もちろん宿での食事中も大浴場での入浴中もそれは続きます。今日感じた事、日々思う事をアウトプットし、それぞれが自己研鑽に励むのがTYSの大事にしている所。少人数でディスカッションする事が何よりも大切な時間と常々説くのは田村工業の田村社長。今回の研修旅行の計画をしてくださったのはその田村社長です。旅の企画立案から細かいスケジューリング・宿やお店のチョイスまで全てご自身で行い、私たちにお手本を示してくださいました。

旅の計画をすることは一見すると仕事と結びつかないかもしれません。ですが、コンセプトを決める事、細かい予定が組める事、時間とお金の管理が出来る事、何より思いを込めて計画し実行する事。すべて私たち工務店の家づくりに必要な能力だと思います。

この旅丸ごと私たちへのメッセージだと受け取り、私にまだ足りない部分を感じながら学ばせていただきました。

さざえ堂

2日目に訪れたのはさざえ堂。

このさざえ堂、中は螺旋型の一方通行の通路となっておりぐるぐる回りながら最上階へ。そしてぐるぐる回りながら降りていくのですが行きと帰りに同じところを通らない何とも不思議な造りになっています。

どうやら江戸時代、中々遠方まで巡礼に行けない庶民の為に、お参りすれば巡礼したのと同じ徳を得られる建物を造ろうとある住職が考え建てられたものだそう。建物の中心部に仏像が並んでいるのはその為なのかもしれません。

それにしても江戸時代にこの突飛な計画をする住職とそれを実現させる大工の情熱。なによりそのコンセプトが困っている庶民の為の建物だという事もすごく素敵ですよね。「こういう建物を造りたい」と大工に伝えた時の住職の情熱はきっと物凄いものだったのでしょう。その思いが届かない限り、この複雑な構造の建物は絶対にできないはずです。
だから今もなお愛され、大切にされている建物になっているのだと思います。

誰かを強く思い計画し実行すれば、その思いは相手に届く。

私たちは多くの思いを込めて家づくりをしています。理念やコンセプトだけでなく、普段どんなことを考えているのか、どんな思いで家づくりをしているのかしっかりと言葉にする必要があります。
どんなにカッコいいデザイン、使い勝手の良さそうな間取りが出来てもそれだけでは私の思いはお客様にしっかりと伝わらないかもしれません。文字にし、言葉にする事で相手に届くメッセージとなるのだと思います。

2日間の旅で得た経験を家づくりに、日々の暮らしに活かしていきたいと思います。

企画して頂いた田村社長、貴重な機会をありがとうございました。

今週もブログを読んで頂きありがとうございます。
さざえ堂のカフェにもperiwinkle（ニチニチソウ）が。不思議な力で引き寄せられていたのかもしれません。